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ステイホームを満喫しよう!看護師の休日の過ごし方

執筆者:湊 かおり 看護師ライター

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「ステイホーム」「リモートワーク」の新社会。
みなさんはどのような休日をお過ごしでしょうか?

VUCA時代が到来し、変化が激しく不確実な社会となりました。
VUCAとは、V(volatility:変動性)、U(uncertainty:不確実性)、C(complexity:複雑性)、A(ambiguity:曖昧性)の頭文字をとった言葉です(1)

このような将来の見通しが立たない状況でも、看護の基本、「患者さんの安全と安楽を守ること」は変わりません。看護師は患者さんを支援するべく、様々なフィールド活躍しています。同時に専門職としての責任や緊張は大きく、心身共にエネルギーを要します。

世の中が一丸となる必要がある今も尚、モチベーションを保ちながら働きるづけるには、自分の休日こそ大切にしたいものです。充分な休息をとってリフレッシュができると、レジリエンスも高めることができます。

そしてさらにCOVID-19の蔓延により、看護師の働き方・休日の過ごし方も新しいものとなってきています。本記事では、新しい生活様式を取り入れた看護師の休日についてご紹介します。

働く場所で異なる看護師の休日事情

近年、看護師業界でも活躍の場が多様化しています。病棟をはじめ、外来、クリニック、訪問看護ステーション、介護施設、大学など。最近ではフリーランスとして、在宅や複数の職場で活躍する人も増えています。

そのような中、働く場所によって休日事情もさまざまです。例えば休暇の取得日数は、病院は公休が月に9日程度、訪問看護は10日程度と異なります。休暇の取りやすさに関して言えば、夜勤ありの職場ではシフト制のため、比較的柔軟に休み希望が通ります。平日に休暇があるのも一般的です。

一方で、外来や大学などはカレンダー通りの勤務。平日に休みを取ることは難しいのが現状です。クリニックや訪問看護は、訪問のオンコールを除いては日勤の中でシフトを組みます。スタッフの数が少ないため、お互いの事情を考慮しながら譲り合って取ることが多くなります。

看護師の休日の過ごし方9選

家の中でも充実した休日を過ごすためにはどうすればよいでしょうか?その方法をご紹介します。

おひとりさまを満喫

①まずは睡眠を取って休息を

まずは好きなだけ寝て、体を休めることから始めましょう。夜勤ありの職場であれば、睡眠時間やリズムが不規則になります。夜勤は自分が想像している以上に、体に負担がかかります。

パフォーマンスを維持するには、睡眠による休息が必要不可欠です。ある研究データでは、睡眠時間が7時間の人の死亡率が最も低いと言われています(2)。実は、長すぎても短すぎてもよくありません。疲れていても寝すぎには注意しつつ、質の良い睡眠を心がけましょう。


②宅配サービスでグルメを堪能

睡眠に並び、食は私たち人間にとって大切な欲求の一つです。仕事を頑張ったご褒美には、おいしい食でエネルギー補給ができるとうれしいですね。

従来であれば「おいしいお店に食べに行こう」としたいところですが、今こそステイホームを楽しむ時間。最近では宅配サービスが充実しており、自宅でもバリエーション豊かな食事を堪能できます。行ったことのないお店の料理を宅配したり、全国のご当地グルメや人気スイーツなどを取り寄せたりと、楽しみ方もさまざまです。今だからこそできるグルメツアーで胃も心も満たしましょう。


③読書にふける

家でまとまった時間が取れるからこそできること。それが読書です。小説であれば物語に没頭し、フィクションの世界を楽しむことができます。実用書であれば、自分に新しい知識や見解を与えてくれることでしょう。

最近では文庫本以外にも、電子書籍、オーディオブックなどの媒体があります。シーンや用途に合わせて使い分けると、読書時間もより充実します。ステイホーム期間を機に、お気に入りの一冊を見つけてみてはいかがでしょうか。


④動画サービスを有効活用

YouTuberの活躍が当たり前となり、動画サービスは私たちの生活に身近なものとなりました。ヨガやピラティス、美容、料理、筋トレ、癒し、笑い、バーチャル旅行、語学や講義形式の動画など。運動から癒し、娯楽、勉強まで幅広いジャンルのコンテンツがあります。「日常に何か新しい刺激を取り入れたい」という方は、ぜひ活用してみるのもいいですね。


⑤自宅でできる新しい趣味

自宅で1人でも楽しめる趣味を持つと、生活に彩りが加わります。最近では、お家時間を充実させるために楽器やアロマ、料理、ゲームなどを始めた方が多いです。大勢で集まれるようになった時に、より楽しめるものだと一石二鳥かもしれません。


大切な人と過ごす新たな時間

⑥家族団らんの時間

人との距離が遠く感じるようになった今、家族や身近な人の大切さが身に沁みますね。今ほど家で過ごす時間が長いことは珍しいはずです。今こそ家族団らんの時間を大切にできるいい機会です。普段は忙しくて中々話す時間が無くても、ステイホーム期間が家族に素敵な時間をもたらしてくれるでしょう。

⑦オンライン飲み会でストレス発散

遠くにいて中々会えない家族や友人、パートナー。画面越しとはいえ、大切な人との時間はどんな形でも盛り上がるものです。普段の愚痴を言い合ったり、ふざけて笑い合ったりするのはストレス発散になります。帰宅時間を気にせずに済むオンラインでは、ついつい長話をしてしまいがちです。終了時間を決めて、濃い時間を楽しみましょう。

⑧SNSで新たな出会いを

SNSは新しい仲間を見つけるためのツールのひとつ。令和時代の新たなスタンダードです。仕事と家の往復の日々だからこそ、新しい仲間と出会いに刺激をもらうことができます。


未来に向けた自己投資

⑨スキルアップをめざして勉学に励む

休日に勉強をする看護師は少なくありません。医療は日々進歩するため、常に勉強が必要な分野です。最近はオンラインの普及によって、現地に出向くことなくセミナーや学会に参加することができるようになりました。臨床に役立つ新たな学びを得ることは、楽しく有意義でもありますね。体も休めることも大切なので、無理せず勉学に励みましょう。

 

まとめ

看護師の新しい休日の過ごし方をご紹介してきました。行動範囲が狭くなったからこそ、おうちで十分に有意義な時間を過ごすことができるのです。看護師の仕事は、時に過酷な労働環境です。しかしオフの時間が充実すれば、仕事のモチベーションアップにも繋がります。オン・オフの切り替えを大切にして、今の厳しい状況を乗り越えましょう。

おわりに

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出典

(1)HR NOTE(2021.3.11アクセス)

https://hrnote.jp/contents/editorial-vuca-20200226/

(2)JACC Study, 睡眠と死亡の関係(2021.3.11アクセス)

https://publichealth.med.hokudai.ac.jp/jacc/reports/tamaa1/index.html

目次

    執筆者について

    湊 かおり
    湊 かおり
    神奈川県在住の看護師ライター。慶應義塾大学看護医療学部を卒業後、県立病院でがん看護を経験する。脳脊髄液減少症を患ったことをきっかけに、ライターの道へ。現在はときどき自律神経失調症専門クリニックで働きながら、執筆をメインに活動している。「病気でも看護を諦めない」をモットーに、自身の闘病体験もブログ発信中。
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